狂犬病予防注射のシーズンです

こんにちは！看護師坂口です。

３月に入りましたね。

今月よりワンちゃんの予防の準備季節が始まります。

昨年は新型コロナで緊急事態宣言が全国で発令し狂犬病集合注射が途中で中止となりましたが、今年は今のところ実施されるようです。

さて、意外と知らない狂犬病のお話しをさせてください。

病名から犬だけがかかる病気と思われがちですが、人はもちろんすべての哺乳類に感染します。

狂犬病を発症した動物に咬まれると、その咬み傷から唾液中の狂犬病ウイルスが体内に侵入します。

ウイルスは末梢神経を経て中枢神経へ広がり、麻痺・幻覚など様々な神経症状を引き起こし、感染した動物は昏睡状態に陥った後死に至ります。

私は人の発症例を写真、絵、ビデオなどで見ましたが、目を覆いたくなるようなものでした。

残念ながら有効な治療法はなく、発症すると致死率ほぼ１００パーセントの病気です。

世界で新型コロナウイルスの話題が連日取り上げられていますが、致死率に注目すると狂犬病は大変恐ろしいことが分かると思います。

現在、日本は１９５６年(昭和３１年）以降発生が見られない狂犬病清浄国ですが、世界のほとんどの国で狂犬病が発生しており、毎年数万人以上が亡くなられていることを忘れてはいけません。日本に持ち込まれ発生する可能性が十分あります。

狂犬病予防注射は国の法律で定められています。

ワンちゃんを家族に迎えた後は、必ず狂犬病予防注射の接種と市町村への登録をしましょう。

接種は、体調の安定している時で注射後ワンちゃんの様子をよく見れる日の午前中に行いましょう。